※出典:https://www.city.zentsuji.kagawa.jp/site/zentsujitoday/2015shikakusuika.html
『スイカ』といえば、みなさんはどんな形を思い浮かべますか?
・・・ほとんどのスイカはマル・球体のものが一般的ですよね。
ですが、いろいろな技術が発達した今、四角や三角の形をしたスイカがあることはご存知でしょうか?
スーパーには置かれることはないのですが、百貨店や高級フルーツ店で見かけたという方も、中にはいるかと思います。
今回の記事では、そんな『変わった形をしたスイカ』の生まれた理由・特長・作られている目的などをご紹介をしていきます。
味はまさかの『マズイ⁉』四角・三角スイカの誕生秘話とは
スイカといえば普通であれば、丸い・緑色に黒い縞模様の一般的なものを想像しますが、今では四角や三角の変わった形状のスイカも作られています。
もちろん、見る分にはいろんな形があるのは目に楽しくていいのですが、やはり食べ物ですので、気になるのは『味』ですよね。
実は、味については『美味しくない』と生産農家さん自身が言っているのです!
じゃあ、なぜ美味しくないスイカをわざわざ作っているの?と不思議に思いますよね…。
生産農家さんによると、四角や三角のスイカは「美味しく食べてもらうために作っているのではなく、鑑賞用として長く楽しんでもらうために作っている」とのこと。
まず最初に四角のスイカを作ったのは、香川県善通寺市のスイカ農家さんでした。
なぜ四角いスイカを作ったのか理由を尋ねると、『特産品になるものが何か作れないか?』という発想のもと作られたそう。
そして、四角いスイカを作るには、四角い箱に入れて育てなくてはならないため、完熟を待って収穫ができないのです。
なので味もおのずと『美味しくないスイカ』が出来てしまう…ということです。
※完熟するまで箱に入れていると、四角い形をキープさせる箱が、スイカが成長で膨張する力に耐えられず、割れてしまうとのことでした。
また、四角だけではなく、ピラミッドや三角の形をしたスイカも出て来ました。三角のスイカを作ったのは北海道の農家さん。作った理由としては、『三角のスイカに負けたないスイカを作りたい!』と思ったから…だそうです。
こちらの三角スイカもまた、四角のスイカ同様、専用の型枠にいれて育てるため、完熟する前に収穫され、味は保証できません。
このような変わった形の珍しいスイカ。
普通であれば美味しくないスイカを高値では買わないですよね・・・では一体どんな人が購入するのでしょうか?
美味しくないスイカ・・・でも高値で売れる理由とは?
なぜ「美味しくないのに高く売れるの?」と疑問が出てきますよね。
ではどうして変形したスイカを購入する人がいるのか、理由を見ていきましょう。
味は言わずもがな熟していないため「夏の風物詩」であるスイカを目で長く楽しみたい!
けれどもふつうのスイカでは(保存状態にもよりますが)、あまり長い間はもたせることが出来ません。
そのため、完熟する前に収穫される、四角や三角のスイカを「鑑賞用」として、購入される方が多いとのこと。
また、四角や三角などの「珍しい形」のスイカは、最初に作った農家さんが特許を取って生産しているため、まだ海外で同じ形のスイカを作れるところが限定されているのです。
なので、その珍しい形状で、最近は海外からも注目されているようですね。
そして贈答用やプレゼント用などに購入されることが多いため、百貨店などで販売されていて、少々お値段も高いとのこと。
そうして、珍しい形のスイカを探していると、四角や三角ではなく、なんと『ハート型』のスイカもあったのです!ハート形のスイカは、四角や三角とちがい、枠の構造が複雑なので、大変作るのが難しいと言われていたのですが、とうとうハート形のスイカを作ることに成功したのです。
そのハート型のスイカを作ったのは、熊本県のスイカ農家さん。
作った理由はというと、『誰もやったことのないことに、挑戦してみたかった』ということでした。
型枠の構造にこだわり、四角や三角などの大玉のスイカと違い、小玉であることから、完熟までとはいかずとも「甘くて美味しいハート形のスイカ」を作ることに成功したそうです。
すべてはスイカ農家さんの努力が実を結んだ結果。
いかがでしたでしょうか?普段私たちが食べている、丸いスイカだけではなく、いろいろなスイカがあるものですね。
いずれにせよ、スイカ農家さんたちのスイカに対する情熱は凄いなと実感しました。
農家さんたちの飽くなき挑戦は、味の向上だけにとどまらず、色・形と様々なところまで続いているので、これから先もどんなスイカが誕生するのか、すこしワクワクしますね♪