こんにちは。あまいスイカ広報部です。
今回はスイカと思い浮かべるとまず最初に浮かんでくる「色」についての豆知識です。
皆さんはスイカの中身は多くが赤、もしくは黄色が主な種類であることはご存じかと思います。
では、スイカの外皮はどうして緑色になったのか?
という当たり前のようで理由のわかりにくい秘密について調査してみました。
スイカの緑色は光合成のためという説
一般的に植物は葉などから光合成をして栄養素を蓄えるということは小学生の理科の授業で習ったことがあるかと思います。
光合成をするためには、太陽光を吸収出来る能力が必要になるわけですが
その1つが「クロロフィル」と呼ばれる色素だそうです。
クロロフィルは緑のピーマンやスイカの外皮、他にも緑の野菜類などに含まれる色素なのですが
クロロフィルがなくなると光合成をすることが出来ないそうです。
また、クロロフィルが単体で存在していても光合成は成り立たず、タンパク質の働きも必要なのだとか。
もちろん、スイカは葉や茎でも光合成をしていますが
可食部を守る外皮でも光合成をしていることがわかっているようです。
もっと興味深いことに
一般的にスイカの皮の「黒い部分」と呼ばれるシマシマ。
なんと、この部分も細かく観察すると「濃い緑色」で構成されているそうです。
もともとのスイカはもう少し薄い
もともと、アフリカの砂漠で原生していたとされているスイカは、原種の段階では
アールスメロンに近い薄い緑色をしています。
このスイカが生息分布を広げるのに一役買ったと言われているのが「鳥」なんです。
スイカを鳥が食べて遠くに運び、鳥がフンをすることで種の分布が広がります。
最初は薄い色をしていたスイカですが
なんと「突然変異」から黒いシマシマ(濃い緑色部分)が出来たそうです。
動物や昆虫などは保護色などで自身を守るために生息地に近い色をしたりするものですが
スイカはいわば真逆の進化を遂げていったというわけです。
より濃い緑色で目立つことによって、カラハリ砂漠を超えてエジプトやその他の広い世界へ分布していったと考えられているからです。
生命の不思議?緑色になって生き残ったスイカ
スイカは4000年以上昔のエジプト壁画などからも確認されているように、非常に長い歴史を持つ植物でもあります。
日本で広がりをみせたのは昭和に入ってからと言われていますが、江戸時代には大衆向けに売られていたなど
ある意味で生存競争に打ち勝ってきた生命だとも言えますよね。
近年では、科学技術や農家さん達の研究などによって品種改良がされていますが
数千年前にはこれらを自然に行うしかなかった、という大きな理由がありますよね。
もちろん、スイカ以外の食べ物や植物などにも言えることですが
人間が知恵をつけて生き残ったように、植物やスイカも生き残る本能の1つとして
緑色になったと考えられるのではないでしょうか?