スイカに苦味をもたらしていた「ククルビタシン」

こんにちは。あまいスイカ広報部です。

今回はまたまたスイカの歴史、豆知識シリーズをお届けしようと思います。

一般的にスイカは甘いものとして知られていますが、アフリカで最初に原生していたスイカは

もともと瓜としての性質が強かったこともあり、甘い果肉を持っていませんでした。

これは、自然界で生き残るのにも役に立っていたという研究もありますが、いずれにせよ古代エジプトで栽培が盛んになるまではスイカは甘いものではなかったわけです。

この、スイカを甘くしていなかった成分の名前を「ククルビタシン」と言います。

ククルビタシンとは?

ククルビタシンとはゴーヤなどのニガウリなどにも含まれる苦味成分の1つです。

苦味成分ではあるものの、一部の研究などでは血圧降下の作用や血糖値の降下作用などがあることでも知られています。

いわゆる健康成分の1つなんです。

野生のスイカが生きていく上で、甘くて美味しい実を付けてしまっていると

たくさんの動物などから狙われることにもなりますよね。

そこで、原生していたスイカは苦味を主成分として含むことで天敵を減らして進化したと言われています。

しかし、エジプトの壁画などにあるスイカはすでに果実部分が赤く描かれているんです。

つまり古代エジプトの人々は、既に品種改良に取り組んでいた可能性があるということ。

ククルビタシンには副作用もある?

前述の通り、基本的には健康成分として知られているククルビタシンですが、多量に摂取をしてしまうと副作用が出てしまうということもあるそうです。

ククルビタシン自体は、通常は含有量がそこまで多い成分ではないそうです。

しかし、一部の個体は含有量が多く、苦味が強くでていることがあります。

例えば極端に苦いゴーヤやエグミのあるきゅうりなど。

こういったものを食べてしまうと下痢や嘔吐、腹痛などを引き起こします。

また、ククルビタシンは熱分解をしないため、調理前に味を確かめる必要もあるそうです。

赤いスイカは古代エジプトからあった!?

こういったことを考えると、長い年月をかけて作られた可能性も捨てきれないスイカですが

実は4000年前からすでにあまいスイカは存在していたのかもしれません。

しかし、別の説ではスイカは種のみを食べられていたという話もあるため

歴史の真祖は当時の人しかわからないかもしれません。

現在もスイカの外皮上部にはククルビタシンが含まれていますが、可食部はしっかりとあまいですよね。

ククルビタシン自体は抗酸化作用なども強く、健康成分でもあるため

スイカの皮も調理して、ぜひ食べてみてくださいね♫