こんにちは。あまいスイカ広報部です。
ツル科の植物を育てるときに行うことのあるつる返し。
スイカを育てる時にはどのような影響があるのでしょうか?
また、そもそも「つる返しって何?」という方にも分かりやすく
スイカの生育とつる返しの役割や影響についてご紹介していきます。
つる返しってどんなことを指す?
家庭菜園などに馴染みのない人にとっては「つる返し」という言葉にもあまり馴染みがないかと思います。
そもそもつる返しとは、サツマイモなどのツル科のイモ類を栽培する時に使われる手法です。
これは、ツル科の植物の中でもツルから直接根が伸びてしまう種類において
さらに、根が張った先に実のなる植物のまばらな実の付け方を防ぐために行われるものです。
サツマイモなどのイモ類はつるが伸びて地面に設置することで根を張ってエリアを広げていきます。
また、つるから伸びる根は徐々に成長してしまい
意図しない部分にも実を付けてしまいます。
スイカにおいても、実のなりすぎは美味しい1玉が作れないことがありますが、これはイモ類などにも言えることです。
そのため、つるが地面に設置して新しく根を張るのを防いだりする目的で
文字通りツルを地面から離す作業をします。
これがつる返しと呼ばれるテクニックの1つです。
スイカにもつる返しは必要か?
では、スイカもイモ類などと同じようにつるが伸びる植物ですが、つる返しは必要なのでしょうか?
結論から言えば、スイカの場合にはつる返しは不要となります。
なぜスイカも同じようにツルが伸びていくのにつる返しは不要なのかと言うと
そこにはスイカ特有の性質などが関わっています。
スイカのつるは傷つきやすい
スイカの中でも、茎や葉っぱについでツルは栄養を運ぶ役割を持ちながら
傷や折れなどにも非常に弱い部分になっています。
このため、つる返しをしてしまうと、逆にツルを痛めてしまうという結果になってしまいかねません。
スイカの場合は誘引など
つるが地面が触れてしまうと、泥などが付着してしまうことがあるため
病気などの原因になることがあります。
そこで、スイカのつるが伸びてきた場合には、下に藁などを敷いておくことで
直接地面につるが触れることを防ぎます。もちろん、シートやマルチなどでも対応可能です。
また、ツルの本数を管理しやすいように間引きをして数を整える方法などもあります(整枝)
誘引などの際にもなるべく刺激を与えない
スイカのツルを誘引したり、カットして整枝をする場合にも、必要以上に触りすぎないことも大切です。
また、裏返しなどにしてしまうと葉っぱの裏側が日にあたってしまうこともあり
光合成の効率が低下します。
スイカの場合は根を張ってしまっても、その部分から実がなっていく訳でもないため
無理に整理をすると株そのものに負担をかけてしまいかねません。
こういったことも踏まえて、スイカではつる返しをしないのが一般的になっています。
皆さんもスイカを栽培する際にはツルの扱いには注意してあげてくださいね!