こんにちは。あまいスイカ広報部です。
スイカの種を避けてカットする方法の1つに噂される「縞模様に種が集まっている説」とは本当なのでしょうか?
これは、スイカを食べやすくカットする豆知識の1つとして知られているのですが
スイカは「縞模様部分に沿って切ると種が多い」と言われています。
逆に、縞模様を避けて切るという方法を使うと、種が少ないと言われるのです。
果たして、この噂の真相とは??
スイカの種は「胎座」で育つ
まず大前提として、スイカが育っていく中で種が集まる場所を内部的に紹介します。
スイカは果実部分が育っていくと、大きく3つの部分の中に2つずつ「胎座」と呼ばれる種のスペースが出来ます。
つまり、スイカ1つの中には全部で6箇所の胎座があり
その部分に主な種が集まって育つというわけです。
もちろん、全ての種が胎座だけに育つわけではありませんので、数個~ほどは他の部分で育つものもあります。
しかし、スイカの特性として成長に連れて胎座を中心に種が集まることには間違いありません。
そこで問題になるのは、胎座と縞模様の関係性です。
スイカの中にある胎座が縞模様に沿っていれば、最初に紹介した噂のカット方法は正解だということになります。
しかし、ここに関係性がなければ「たまたまだった」となるわけです。
実は、スイカの縞模様と胎座には明確な関係性は存在しないとされています。
縞模様よりも胎座の方が少ない
まず、スイカを想像して頂ければすぐに分かるかと思うのですが
そもそも、スイカを1玉見てみると、縞模様が6本だけ、ということはありません。
品種や個別の育ち方にもよりますが、スイカの半分くらいの面だけでも縞模様が6本を超えることは珍しくありません。
しかし、胎座はスイカの中身の構造の1つであるため
縞模様の位置と胎座の数が一致することもないのです。
もちろん、スイカを縞模様を避けて6個にカットするときに、たまたま胎座の場所が揃っていれば、種が少ない切り方になるかもしれません。
ただし、これはあくまでもそのスイカが偶然そういう中身であっただけであり、確率の問題です。
そもそも、スイカ1つに対しての種の数はおよその個数が決まっています。
つまり、切り方によって”種が取りやすい切り方”はあっても
切り方によって”種の数が少なくなる”ということはないんです。
スイカの胎座の種にも規則性はあまりない
夏場にはスーパーなどでもよく見かける「カットスイカ」を観察するとわかりやすいのですが
胎座に育っている種も、あくまで胎座を中心に育っていくというだけであり
直線的に並ぶこともあれば、バラけて育っていくこともあります。
縞模様に沿って直線的に種が配置されていれば切り方のバリエーションも増えますが
種の位置関係や胎座と縞模様、種の性質を考えると
縞模様を避けて切ると種が少ない、は偶然でしかないということが分かります。
結論:種と縞模様に相関関係はない!
スイカ独特の縞模様と種の位置関係は偶然重なることもありますが
基本的には相関関係のないものです。
つまり、縞模様を避けてカットしても、必ずしも種が少なくなるというわけでもなく
種を取りやすいカット方法はありますが、種そのものが減るカット方法はありません。
最近では品種によっては種も少なくなっているため
種の少ない品種もぜひ食べてみてくださいね♫