【スイカの栄養素】スイカを使った薬がある!?

みなさんはスイカを食べて、お手洗いに行きたくなったり、身体が芯から涼しくなって、暑い夏だとついつい食べ過ぎてお腹が冷えて痛くなった、という経験はありませんか?

私もついついスイカが美味しく食べ過ぎてしまった時は、身体が冷えてしまいお腹が痛くなったことがあります。

※スイカを食べすぎてしまった方は以下の記事をどうぞ!

スイカの食べすぎで起こる症状とは?山のようにスイカを食べてしまったら…

一見すると体に悪影響ですが、そういった『スイカの効果や特性』をうまく利用した薬があることをご存知でしょうか?

じつは昔からスイカに親しみのある中国などでは、スイカを使った薬が作られているのです。

今回はスイカの特性を生かして素材に使った薬や、薬膳としてのスイカの働きを詳しくご紹介いたします。

薬膳としての【スイカの働き】

スイカには様々な効果・効能がありますが、薬膳としての働きはどのようにまとめられているか見ていきましょう。

  • 五味:甘
  • 五性:寒
  • 体質タイプ:水滞・津虚

スイカは主に身体の火照り・むくみなどの解消に優れているとされています。

夏の暑さと熱であがった体内の熱を冷まして、スイカで水分をとることにより喉の渇きも緩和することができます。

発熱した際はどうしても水分が不足がちになるので、スイカを食べて水分補給することもいいとされています。

また、上記にある五味や五性という文字はあまり見慣れない方も多いので説明しますと、薬膳の持っている味と性質を5つに分けたもののことです。

その5つのうちのスイカには、味は【甘い】、性質は【冷やす】といった意味があります。

あとの体質タイプについては詳しく説明していきます。

まず『五味』。

こちらによる作用は、補益作用として滋養強壮があります。

そして緩和作用として、痛みを和らげる・緊張をゆるめるとされています。

つぎに『五性』。

これは身体を冷やして、熱を鎮静させる作用があるとされています。

最後に体質タイプですが、これはどういった症状に良いといされているか?の意味を持ちますので、下記のような症状にスイカが良いとされています。

  • 水滞(すいたい)
    胃腸が弱っている、余分な水分が身体にたまりやすい、身体のむくみ、鼻水、めまい
  • 津虚(しんきょ)
    身体に水分が不足している、肌・髪の乾燥、目・口の乾き

こういった観点から、スイカはとても万能な食材であるとともに、夏に食べるのに最適なことがハッキリとわかりますね。

旬のものを食べることが身体にいいことというのは、こういったことなんでしょうね。

中国で販売されている『スイカの薬』

こちらはいろいろ調べていく中で見つけた情報ですが、なんと【スイカを使った薬】なるものが、中国で販売されていたのです。

その効き目はとても良いらしく、漢方薬なので効果に期待ができます。

その薬の名は【西瓜霜】といって、主な効能は喉のイガイガ・腫れなどに効くそうなのですが、以下の症状にも効く薬となっています。

  • 口内炎、歯痛、口臭、鼻炎、花粉症、やけど、擦り傷、切り傷、虫さされ

すごく幅広い症状に効くことにすごく驚きました。中国ではとても有名な薬だそうです。

日本ではスイカを使った薬は聞いたことがないだけかもしれませんが見かけることはないですよね・・・。

この薬は、西瓜と芒硝(読み:ぼうしょう、天然の含水硫酸ナトリウムにあたるもの)を甕に密封し、甕の外に滲み出てきたものが結晶化されたものなのです。

先人の知恵はすごいものです。

日本でも一部では作られている「スイカ糖」に近いのかもしれませんが、役割は少しちがっていますね。

スイカ糖も日本では民間療法に使われていたり、中国の文献にその名前が残されているスイカからの生成物の1つです。

・民間療法に使われる『スイカ糖』って一体なに??

スイカは【薬】にもなる

今回、スイカの効能や薬としての役割についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。

普段なにげなく食べているものでも、きちんとその食材に含まれている成分や効能について知って、有効に生活に取り入れると、食生活だけではなく、体調管理にも役立つものになりますね。

生活習慣だけでなく、食生活は身体をつくるのに大切な習慣なので、1日にとる3回の食事をより良いものにし、生活をグレードアップしていきましょう!