こんにちは。あまいスイカ広報部です。
ぬか漬けなどの原料として使用される「米ぬか」、実はこれって肥料として使用されることがあるのをご存知でしょうか?
米ぬかはそもそも、玄米の外皮の粉を指すもので
その皮にはリン酸や糖分、タンパク質が含まれていたりします。
これらの成分が土壌の微生物を活性化させることで肥料となる、というものですが
果たしてスイカの場合はどういった効果があるのでしょうか?
実は、米ぬかはスイカの肥料となりえますが同時に留意点も存在しています。
米ぬかを使用したぼかし肥料とは
最近では健康食品などでも玄米や五穀米が注目されますが
玄米の外皮が粉になった米ぬかは肥料にされることもあります。
ただし、大前提の条件としては「生の状態の米ぬかであること」が必要です。
いわゆる、ぬか床などに使用した米ぬかを使っても肥料にはなりません。
また、「ぼかし肥料」と言われる、米ぬかと他のものを合わせるのがポピュラーです。
米ぬか単体ではバランスが悪い
米ぬかは土壌分解速度があまり早くないため、この部分を補える他の素材を混ぜて使用されます。
スイカにおいても有機栽培向けの肥料として使われることがありますが
使い方を間違えると、肥料のはずが土壌が悪くなってしまうという最悪のケースも考えられます。
米ぬかに不足しているもの
米ぬかは肥料の成分中に必要な炭素率が高いため、発酵促進が不足してしまいます。
このため、リン酸以外の成分を油かすやカキ殻石灰などで補います。
米ぬかぼかし肥料は、米ぬか+素材(油かすやカキ殻石灰+水+発酵促進剤など)を混ぜ合わせて作るため
発酵させるという手間は必要になります。
効果は高いと言われるものの、かなりの経験値も必要
米ぬかぼかし肥料は、一般的な肥料と比べると、植物に対しての効果が高いとも言われていますが
その分だけ作る時に手間をかけなければならないというデメリットも存在しています。
また、発酵させる間に失敗してしまう、ということも少なくないため、家庭菜園などで初心者向けの肥料とは言えません。
昔の農家さんなどは自家製のぼかし肥料をよく作っていたそうですが
チッ素、リン酸、カリウムの三大栄養素が手軽に肥料化されてからはあまり作られなくなったようです。
米ぬかぼかし肥料の作り方などは存在しているものの
もっとも大事な発酵時期の見極めは感覚(見た目やニオイ)であることも合わせて
ただでさえ難易度の高いスイカ栽培に加えて、いきなり作るのはあまりオススメ出来ないと思います。
とは言えど、有機栽培の方法としては確立された肥料の1つではあるので
気になる方は、チャレンジしてみても良いかもしれません。
材料の米ぬかはもちろん、合わせるカキ殻石灰や鶏糞なども安価なため、時間に余裕があって有機栽培をしてみたい
という人には学べることも多いように感じます。
もちろん、普通の肥料よりも食味が良くなる可能性などもありますよ♫