今回はスイカの“品質”について詳しく見ていきましょう。
あなたはスイカがどのように育ち、スイカの本当の旬はいつ頃なのかご存知でしょうか?
またスイカの収穫時期は栽培地によって少し異なることや、最適な保管温度などはあまり知られていないのではないかと思います。
さらに、他のフルーツと比べてみると、『スイカの保存方法ってよく知らない…』という方も多いかもしれません。
今回は、そんなスイカの『知らない』を解決するべく、様々なスイカの知識をご紹介していきます。
本記事で紹介している知識を知ることで、スイカの適切な管理の仕方を知ることが出来ると思います。
スイカは収穫直後から鮮度が低下するフルーツ
まず、スイカの旬は皆さんがご存知の通り夏が旬のフルーツですが、生産地の気候によって実は少しずつ収穫時期が違うのです。
北海道や東北などの寒冷地・冷涼地では8月上旬~9月中旬ごろ、寒暖差の少ない中部では7月中旬~8月下旬ごろ、暖かい気候の南部では7月中旬~8月中旬ごろが一般的な収穫時期となっています。
こういった微妙な違いは、スイカを栽培している地域の温度差や品種の違いによっても起こります。
スイカは収穫されてから追熟することがないので、収穫後に美味しさが増すことはなく本来の美味しさが損なわれていきます。
また、スイカは熟れる前に早めに収穫することが出来ないため、熟れたタイミングで収穫すると必然的に私たち消費者の元に届く頃にはどうしても鮮度が落ちてしまっているのです。
一般的なフルーツなど青果の流通システムでは、収穫後に色々な業者さんが間に入ることになるのです。
そのため新鮮なスイカを食べられる機会がなかなかないんですよね…。
こういった理由から、品質保持が難しいといわれているスイカですが、自宅で保管するにはどのようなポイントを気を付けるべきなのでしょうか?
スイカを自宅で保存するポイントとは?
スイカの保存方法として理想とされるのは常温保存で適温は10~15℃ほどなのですが、、
『いやいや、夏は暑いしやっぱりキンキンに冷えたスイカが食べたい!』という気持ちになりますよね。
また、大玉のスイカだと買ったその日に食べきることが出来ずに『半分は食べて半分は明日食べるのに常温では置いておけないから冷蔵庫に入れないと…』と思いどうしても冷蔵庫で冷やすことになりますよね。
丸々のスイカ玉ですと冷蔵室の棚には入りきらないことも多いので、少し広い野菜室で保管する方も多いかと思います。
野菜室の平均の温度はメーカーによって異なりますが、おおよそ2℃後半~6℃前後。
冷蔵庫の中でも温度の比較的高い野菜室ですら上記の理想の温度を下回っていて、いわゆる【冷やしすぎ】になってしまっていることがあります。
また丸々ではなく半分に切ったスイカやカットしたスイカを冷蔵室などに入れても3℃~8℃ほどと、やはりスイカの保存適温よりも下回ってしまいます。
そうするとカット後ただでさえ乾燥しやすいスイカは冷蔵庫内で冷やすことによってさらに乾燥して品質が落ちてしまうのです。
またスイカは【エチレン】(野菜が生成する老化ホルモンとも呼ばれるガス状の植物ホルモン)という物質を吸収しやすい性質なので野菜室で保存をする際、野菜室にあるもの中にエチレン生成量の多い野菜があった場合、更に品質が維持が難しくなることがわかっています。
・スイカの美味しい冷やし方とは?適温に出来る簡単な方法を紹介します♫
※エチレン生成量の多い野菜としては、完熟したトマト・山芋やメロンなどがあります。
カット前のスイカは冷暗所で保存
ついつい玉の状態でスイカを買うと冷蔵庫で冷やさなければいけない!という気持ちになりますが、焦ってはいけません。
カットしていない状態であれば、常温で冷暗所に保存しておくことが一番ベストです。
食べる少し前に冷蔵庫で一旦冷やすと、ちょうど良い温度になり美味しく食べられるんです!
またカットしたあとも保存する方法はあります。
こちらは以下の記事で詳しく解説してますので、ぜひ参考にしてみてください。
現在の流通では品質の維持に限界がある
先にも紹介したように、収穫後追熟しないことに加え、スイカの保管温度の適温が高いため他のフルーツや野菜に比べて流通の時点で品質が落ちてしまいやすいといえます。
そのためスイカを美味しく食べられる季節は1年を通して夏しかなく、リンゴやイチゴのように通年食べられるものではないですよね。
そういった観点からスイカは通常の販路を選ぶのではなく、【ネット販売やお取り寄せで生産農家さんから直送してもらう形が一番美味しく食べられる】という結果になっています。
その点、ブランドスイカの通販は美味しいスイカを食べるための手段として理にかなっていて、本来の美味しさを味わってほしいという生産農家さん達の思いが叶えられる、唯一の方法なのかもしれません。
よく、スイカ以外でも地元の人しか味わえないと言われる食材はありますが、あまいスイカではこういった希少なブランドスイカをしっかりと身近に感じられる食にしていこうと思っています。
スイカの特徴を情報としてもしっかりと発信することで、実際にスイカを購入して頂いた方がもっとも美味しいと感じていけるような提案をこれからも続けていきます。
今回のまとめ
スイカは他のフルーツと違い追熟することのないフルーツなので品質維持が大変難しく、私たち消費者の元に届く頃には新鮮さ・美味しさが落ちてしまっているのが現状です。
ただ、正しい保存方法を知っているのと知らないのでは、大きく差が出るフルーツですので、今年の夏はぜひ上記の保存方法も試してみてください。
本当に最高の状態を味合うのであればブランドスイカがやっぱりおすすめです。
今まで知らなかったスイカの新しい魅力がわかること間違いなしですので、まだ食べたことのない方はぜひ味わってみてくださいね。